蒼い海に溺れて2nd season

なんとなく作ってみたけど、しばらく様子見

杉田宗久裁判長

asahi.com:「求刑軽すぎる」 ステーキ店強姦事件で求刑上回る判決 - 関西

大阪・ミナミのステーキ店「ペッパーランチ心斎橋店」で5月、女性客が拉致、強姦(ごうかん)された事件で、強盗強姦と逮捕監禁の罪に問われた元店長北山大輔被告(25)と、元店員三宅正信被告(25)の判決が26日、大阪地裁であった。杉田宗久裁判長は、北山被告について「店長の立場を悪用した前代未聞の事件で、社会に大きな衝撃を与えた。求刑は軽すぎる」と述べ、検察側の求刑を2年上回る懲役12年を言い渡した。三宅被告については求刑通り懲役10年とした。

昨日の夕方、はてなわんわんワールドいたときにペッパーランチの判決下ったねって話になり、ニュース漁ったらこれは求刑越えの判決だったという。で、これ聞いてもしやと思ったんですがやはりそうだった。

杉田裁判長は過去にも求刑を上回る判決を出している。強姦や強盗罪などに問われた男性被告に対する04年10月の判決では「被害者保護の見地から、検察の求刑には到底賛同できない」として、2年上乗せして懲役14年とした。道路交通法違反(酒気帯び運転)の罪に問われた男性被告に対する06年9月の判決でも、過去の違反歴から「常習的で極めて悪質」と指摘。検察官の求刑を「軽すぎる」と批判し、4カ月上回る懲役1年執行猶予5年を宣告した。

杉田裁判長は求刑越え判決を過去二度出したことのある方。裁判官の爆笑お言葉集(ISBN:9784344980303)で過去に求刑越え判決を出したのは知ってたからコレ知ったときなんか印象的だった。求刑を超える判決を二度も出すと言うのは非常に珍しいケースと書いてあったから三度というのはさらに珍しい。
ちなみにこの方今回のこの事件のせいで求刑越え判決が注目されているが、結構柔軟な発想を持っておられます。お言葉集から引っ張ってきたエピソードだが2002年に睡眠時無呼吸症候群による居眠り運転で事故を起こし相手の車に乗ってた3人に怪我させた男性に対し2005年の判決では、刑事責任を問うことはないが人を怪我させてしまったことに対してお詫びの気持ちを持って欲しいと言う内容を判決文読み上げ後に言っておられます。JRの睡眠時無呼吸症候群問題は2003年であり、この事故が起こった当時は太った人が睡眠時無呼吸症候群に気をつけなければならないと言うことが社会的に認識されていなかったため仕方ないと判断したらしい。
また2003年には窃盗罪に問われた二児の母へ執行猶予・保護観察つき有罪判決を言い渡したのですが、閉廷後彼女が退廷するときに陪審席から身を乗り出し、相手の手を握って「もうやったらあかんで。がんばりや。」って言ったんだと。彼女は夫の借金抱え込んで、立場的に精神的に追い詰められて万引きを行った人だったんで、この言葉はかなり心に響いただろう。その場に泣き崩れたそうです。これも書籍で紹介されていたもの…というか、書籍でここに挙げた二件だけ詳しく紹介されていたわけだが、多分他にもいろいろやってる人だと思う。もう、何と言うか杉田裁判長スゴイです。それに尽きる。